資産形成/運用
2025-02-21

天引きでスマートな資産形成を

目次

資産運用をするには、まず運用資金の準備が必要不可欠です。
この運用資金を確保するための基本戦略として一番有効なのが、「給与天引き・口座引落による貯蓄」です。資産形成に成功している人ほど、積極的に天引き制度等を活用しているという実態もあります。

今回は、給与天引きや口座引落による貯蓄の手段としてどのような制度が活用できるのか、NECグループの制度も含めてご紹介いたします。

前提:運用額500万円以上を一つの目標に

「資産運用において、どのくらいの額を運用するのが良いのか?」
このように悩まれた際は、「500万円以上」を一つの目標として考えていただければと思います。試算上、480万円程度までの額を積み立てるのにかかる年数は、運用をしている場合としていない場合では大きく変わりませんが、それ以上の額を積み立てるには運用の有無で到達年数に大きな差が出てきます。

言い換えると、「投資による恩恵を多く得るには500万円以上を運用できるとよい」ということになります。
もちろん、はじめから一気に500万円を運用する必要はなく、積み立てによって投資元本が500万円に達することができればよいでしょう。
とはいえ、なるべく早い段階で運用額を500万円まで増やせるに越したことはありません。
では、積み立てによって運用額を500万円まで増やすには毎月どの程度の額を積み立てればよいのでしょうか?

ここで、500万円を積み立てるまでにかかる年数から毎月の積立額を逆算してみましょう(表 1)。
例えば、5年以内に500万円を増やそうと考えた場合、毎月の積立額は83,333円以上必要になります。一方、毎月20,000円程度を積み立てた場合、500万円に達するまで20年間かかります。

資産運用を始める際には、これらを踏まえて毎月の積立額を検討するのもおすすめです。

表 1:<500万円を積み立てる場合>積立年数から毎月の積立額を逆算してみる(運用しない場合)

ここからは、給与天引きや口座引落によって貯蓄ができる基本的な制度をご紹介します。

給与天引:DC年金のマッチング拠出

企業型DC年金制度は、毎月会社が掛金を拠出し、社員が自ら将来の年金資産を運用する仕組みです。
この会社の拠出掛金に加え、社員自らが追加掛金(加入者掛金)を拠出し運用できる「マッチング拠出」の仕組みがあります。

この加入者掛け金も給与からの天引きで拠出できます。

給与天引:社員持ち株会(NEC)

NECおよび分身会社従業員の給与・賞与から天引きし、自社株式を共同購入する制度です。天引き額の7.5%の奨励金が得られるので、一般投資家に比べて有利な環境が整えられています。

持株会の制度概要や各種申請手続きはこちら

表 2:社員持株会(NEC)

口座引落:電機連合 ねんきん共済

電機連合の団体年金制度です。
確定年金コース(10年、15年、20年から受取期間指定)と終身年金コース(保障期間付終身年金)の2種類があり、毎月5,000~100,000円の範囲 で指定した金額が指定口座から引き落とされます。
元受となっているのは生命保険会社とこくみん共済 coop で、この制度はそれぞれの制度を組み合わせて実現されています。
また、新規加入は毎年3月、6月、10月に募集されます。

活用例
  • 予定利率        1.25%
  • 契約年齢        30歳 男性(60歳払込満了)
  • 掛金(月払)     10,000円
  • 年金開始        60歳

で積み立てた場合、掛金払込総額と受取総額は以下のようになります。

  • 掛金払込総額:3,600,000 円
  • 受取総額:以下を参照

年金受取時積立金:(受取総額)4,202,200 円 (返戻率)116.7 %
10年確定年金:(受取総額)4,416,000 円(返戻率)122.7 %
15年確定年金:(受取総額)4,536,000 円(返戻率)126.0 %

口座引落:NISA積立サービス

投資信託に限らず、株式や債券の売買による利益には20.315%の税金が課せられます。
運用がうまくいったときほど負担額が大きくなり、運用資金を増やす上ではブレーキがかかります。この税金を免除してくれるのがNISA制度です。

NISA口座を開設してあれば、証券会社は投信積立に必要な資金を自動で金融機関口座から引き落とし(振り替え)するサービスを利用することが可能です。引き落としにかかる手数料は通常は無料ですので、給与振込口座を指定し、給与支給日の翌日に引き落とされるようにするのがお勧めです。

また、これからNISA口座を開設するという方は、Shinesにてどの金融機関を選ぶか、どの商品に投資するかといったプランを個別にご相談いただくことも可能ですので、ぜひお気軽にサービスへお申し込み下さい。